2012年 10月 02日 ( 1 )

漢 詩

昨日の読売新聞夕刊、中国文学者井波律子さんの「季節めぐって」の文章の中に
懐かしい七言絶句をみつけて、思わず声に出して読んでしまいました。
題名や作者など忘れていましたが、唐の詩人張継の「楓橋夜泊」という作品なのですね。

      月落ち烏啼いて 霜 天に満つ
      江楓 漁火 愁眠に対す
      姑蘇城外 寒山寺
      夜半の鐘声 客船に到る
  

「月は沈み、カラスが鳴き、霜の気配が空一面に満ちわたる。紅葉した川辺の楓、
あかあかと輝くいさり火が、旅の愁いで眠れない私の前に浮かびあがってくる。
姑蘇(蘇州)の郊外、寒山寺で、夜半につき鳴らす鐘の音が、この旅の船のなかまで
聞こえてくる」、 井波さんの訳文もまた情感豊かに胸に響いてきます。 

学生時代、古典の時間に暗誦したというか、させられたというか、覚えたのですよね。 
「姑蘇城外 寒山寺って、どんなところ?」、中国の地理など殆ど知らなかっただけに
響きのよさに誘われて想像をひろげたものでした。
後年、中国を旅して寒山寺を訪れた時には、もう「寒山寺」というだけで感激しました。

もうひとつ、白楽天の「酔中 紅葉に対す」という五言絶句も載っていました。

      風に臨む 杪秋の樹
      酒に対す 長年の人
      酔貌は霜葉の如く
      紅なりと雖も 是れ春ならず


「風に枝葉を揺れ動かす晩秋の木、(それを眺めながら)酒に向き合う老人たる私。
私の酔った顔は霜をへた紅葉のようだが、紅いとはいえ人生の春たる若い日の紅顔ではない」

「人生の秋にさしかかったわが身をふと顧みる、ほろ苦いユーモアが印象的な作品である」と井波さんは書いていらっしゃいますが、本当に、しみじみとそう思いますね。

漢詩って、いいですね~。
もっと真面目に勉強しておけばよかった・・・・・。
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by suirenn2 | 2012-10-02 10:49