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からくり人形

「からくり人形師、玉屋庄兵衛の世界展」(日本橋、高島屋)を見てきました。江戸時代に興隆を極めたといわれる「からくり人形」の技を代々伝えて、現在は9代目でいらっしゃるそうです。「座敷からくり」11点、「山車からくり」11組、その他に資料や9代目の製作工房などを展示してありました。ひとつひとつのからくりには、実際に動いている映像が紹介されていて、見ていると時間の経つのも忘れてしまうほどでした。

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「からくり人形」には、人間が山車の中で糸を操り、自動で動いているように見せる「山車からくり」と、ゼンマイなどの仕掛けで動く「座敷からくり」がありますが、「座敷からくり」を使っての実演もありました。
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「茶運人形」です。人形がお盆にお茶をのせてお客さんの前まで運び、お客がお茶を飲んで盆に茶わんを戻すと、向きを変えて戻っていく仕掛けです。畳半畳くらいのところでの実演、お人形が運んできたお茶をいただく大役を仰せつかり?ました。お盆がバネのような仕掛けで、飲み終わって茶わんを置くとそれを合図に動き出す仕組みです。

衣装を外した中は、木製の工作具のようです。歯車やゼンマイ、糸などでからくりの仕掛けが巧妙精密に出来ています。ゼンマイは鯨のヒゲですが、簡単に手に入るものでもなく、ハガネも使われているそうです。

何種類かの木を基に、鯨のヒゲなど自然の材料と匠の技だけで作られてきた「からくり人形」、私にはそこにある「遊び心」がとてもステキに思えるのです。

お人形のお顔がどれも素晴らしく、思わず微笑んでしまいます。「山車からくり」では、高いところで演じるので、下から見上げた時に目線が合うように作られているそうです。能面のようの見る角度によって表情が変わるのですね。
by suirenn2 | 2006-06-20 22:11


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