「私はお母さんに眼鏡を買ってあげました」「お母さんが私に手紙をくれました」
「息子が私に歌をうたってくれました」「私は息子にキャンデーを買ってあげました」
「~~してあげました」「~~してくれました」の2通りの文章(言葉)です。日本語では何らおかしくない言葉ですが、韓国語に翻訳するとなると、これが難しいのです。
儒教精神の発達した韓国では上下関係の言葉の区別が厳格です。目上の人には絶対に敬語を遣わなければなりません。ですから、自分の母親でも、
「私はお母さんに眼鏡を買って差し上げました」となり、
「お母さんが私に手紙をくださいました」となります。相手が年下の息子ならその必要はない・・・・というわけです。
친구(에게 )선물을 (주었습니다 ) 「友達(に)贈り物を(あげました)」
선생님(게) 선물을 (드렸습니다 ) 「先生(に)贈り物を(差し上げました)」
「~~に」という助詞の1つでも目上の人に対しては違うのがおわかりでしょうか。
敬語は日本語でも重要ですが、日本語の場合、「上下の敬語」より「内と外の敬語」の方が重視される特徴があります。韓国語では「内と外」の概念はなく、「上下の敬語」が絶対的なのですね。同じ会社の社員でも「我が社の社長様は・・・・」と、そんな言い方をします。
韓国語の敬語を学びながら、最近の日本語の乱れや「尊敬語」「謙譲語」など敬語について考えることも多くなりました。「社長はいまいらっしゃいません」など、韓国流の敬語が平然と使われていますものね。