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男たちの大和/ YAMATO

佐藤純弥監督作品「男たちの大和」をみてきました。封切り前から見たいと思っていた映画で、年末年始の混雑を避けてやっと出かけたというわけです。

ひとりの女性が鹿児島県枕崎の漁港を訪ねて、漁師に船を出してほしいと頼むところから映画は始まります。船の行き先は大和の眠る海域、危険をおして船を出すのは大和生き残りの漁師・・・こうして物語は展開していきます。

反戦思想を押しつけることなく、また反戦を叫ぶでもなく、戦艦大和を賛美するでもなく、むしろ淡々と丁寧に大和におきたことを描いています。不沈戦艦といわれた大和が、アメリカ軍機の猛攻撃を受け撃沈する、乗組員3000人の大多数は少年兵でした。彼らの姿が切々と伝わってきます。

「大和に乗ることが、夢だった」「この国を守ることが、誇りだった」と映画の宣伝写真にありましたが、大袈裟でも何でもなく、海の底からその声が聞こえてくるようです。今こうして書いていても泣き出しそうです。私などが言ってはおこがましいのですが、これは紛れもなく日本映画史に
のこる名作です。白石加代子、高畑淳子、寺島しのぶ・・・・女優さんが圧倒的な存在感で、凛とした日本女性の美しさを見せてくれます。

「彼らが命を懸けて守ろうとした未来に、私たちは生きている」、これもキャッチコピーですが、重い言葉です。映画をみた後では尚更ずっしりと胸にこたえます。

敢えて桜の花を・・・・・・・。合掌。
男たちの大和/ YAMATO_c0051107_22182298.jpg

by suirenn2 | 2006-01-10 22:22


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