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今ではたいていのお宅が玄関は扉(ドア)になりました。マンションは勿論そうです。でも、私が育った家は引き戸でした。ベルみたいのがついていて開け閉めの度にりり~んと鳴る・・・鍵は内鍵だけで、外から開けて入ることは出来ない。鍵を開けて外から入れるのは、お勝手口の扉だけでした。

家のこんな構造は、遊び盛りのものには不便というか不都合というか、厄介なものでした。夜遅く帰宅して、呼び鈴を押さなければ家に入れないのですから。それも、出てくるのは父親となると、とりあえずその時はパスしても後日お説教が待ってます。ま~それもイタチごっこでしたが。

イタチごっこの結果、ある夜、開けてもらえませんでした。「そんなに夜遊びしたいのなら帰ってくる必要はない」とか言って・・・・。開けてもらえないなら仕方ない、さて、どうするか・・・考えました。ふっと見ると道を隔てたガソリンスタンドにトラックがとめてある、お誂え向きにホロつきです。翌朝、母が起き出してくるまでトラックで寝たというわけです。

いまどき、遊び盛りの若い人達、家を閉め出されることなどあるのでしょうか。各自が鍵を持ち自由に出入りしているような気がするのですが・・・・。私も、つくづく思うのです。「なんでお勝手口のスペアキーを作らなかったのか」・・・・。鍵といいスペアキーといい、今ほど生活に密着してはいませんでした。スペアキーを作ることも思い浮かばない時代だったのですね。
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by suirenn2 | 2005-12-05 00:00


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