ふたたびの「松林図屏風」 ~ 東京国立博物館 ~

何年か前に展覧会でみて以来の久し振りの再会になりました。
長谷川等伯の「松林図屏風」、日本の水墨画の最高傑作といわれる国宝の絵です。
新春特別公開で1月17まで展示中、昨日、思い立って出かけてきました。
土曜日なので混んでいるかと思ったのですが、それほどでもなく幸いでした。
c0051107_1016189.jpg

絵葉書では平面的にみえますが、実際はこのような屏風・・・・
みる位置によって印象はさまざまに違ってみえてくるのです。
c0051107_10204010.jpg

黒々とした松は雄々しく力強い印象です。けれど、根もとの方は弱々しくもみえる。
霧かなかに浮かんで、松は消えていくようであり、逆に浮かび上がってくるようでもある。
淋しい風景のようにも思えるけれど、一方、さばさばとさっぱりした気持ちにもなってくる。
正面から、あるいは少し横の方からと、場所をかえてみれば松が微かに揺れているような?
透き通った空気感さえ伝わってきて、六曲一双の屏風絵に吸い込まれそうです。

そして、思うのです。
初めてみたときもそうでしたが、「等伯は、どんなどんな想いでこの絵を描いたのか?」
普通、絵をみても、画家がどんな想いで描いたかなど忖度しないのですが、この絵だけは
あれこれ思わずにはいられなくなってしまうのです。
私にとっては、その意味で、不思議な絵でもあります。
c0051107_11103995.jpg

他にもいろいろな展示物をみてきました。
写真禁止のマークがついた展示物以外は写真撮影ができるので、いっぱい撮ってきました。
自分の記録として載せておきます。

今年は申年、お猿さんの絵も展示してありました。
中世の仏画や絵巻には、サルを神仏の使い、あるいは仏法を理解する知恵を持つ存在として
描かれたものがいくつもあるそうです。
近世になると、それが、滑稽な笑いの存在にもなって、擬人化して描かれるようにもなった。
さらには、中国の牧谿が描いたテナガザルが日本の絵師に絶大な影響を与え、
日本の絵師たちも競うように描くようになったとか・・・。

中でも左上の「森狙仙」は、サルの絵で一世を風靡する人気絵師だったようです。
c0051107_11434049.jpg

次から次と見応えがありました。
とりあえず整理がついた写真のアップです。
c0051107_1235888.jpg

c0051107_1293099.jpg

c0051107_1251582.jpg

あっ、お昼過ぎ、あとは次回へまわしましょう。
by suirenn2 | 2016-01-10 12:35


<< 鏡開き 「真田丸」のことなど >>