過日、上野へ出かけたときのことです。
(くだらない話です。ただ、自分にとってはこれもこの日の出来事と思って・・・・)
JR京浜東北線利用でいた。
乗ったらすぐ座れたので早速本を読み始めました。そして、読むのに夢中になって・・・
(もう、想像がつくでしょうか?)、「うえの~」というアナウンスがきこえたようで、
慌てて立ちあがり下りようといたのです。・・・・が、無情にもドアは目の前で、
す~っと閉まったのでした。
(慌てふためいて、しかも下り損ねて、何だかちょっと恥ずかしかった)
仕方がない、乗り越してしまったのなら次の駅で下りて戻るだけ・・・・
ところが、京浜東北線は「快速運転」の時間帯でした。
昼間の時間帯、山手線と並行して走っているところでは、停まらない駅がいくつもあるのです。それ、で普通運転なら次の停車駅は「鶯谷」ですが、停まらない。
さらに次の「西日暮里」「日暮里」も通過、やっと停まったのは「田端」でした
三つもの駅を通過したのですから、その間の長く感じられたこと、「まだ停まらないの」と
ちょっとイライラするような・・・・・?
ともかく、「田端」で下りました。・・・・と、すぐ前、向かい側に「山手線」が停まっていた。
「あ~、これはちょうどよかった。山手線で戻ればいい」と乗ったのでした。
けれど、これがとんだ大間違い、この山手線は「上野」の方へ戻る電車ではなく、
逆方向へ進んでいく電車でした。上野へ戻るためには階段を上がるなりして
別のホームへ移動しなけらばならなかったのです。
結局、着いたのは「駒込」、こうなるとさすがに自分でも呆れ果て、腹が立ってきた。
誰のせいでもないのに、ムッとして、かなり不貞腐れていたような・・・・・?
そんな状態だったからなのか、電車を待つ間に不意に、まったく唐突に、
「是非に及ばす!」と・・・・腹の底から呻くようにその言葉が飛び出してきたのでした。
「是非に及ばす」、そうですね、織田信長が本能寺の変のときに発した言葉。
謀反と知った信長は「誰だ?」と小姓にきいた。
「桔梗紋が見えます。明智光秀めでございます」と小姓が言った。
すると、信長はやや顔を歪めたものの、次の瞬間には「是非に及ばず「」と
毅然として言いはなったという。この場合。「しょうがねぇ」とでもいう意味にも
なるでしょうか。
「是非に及ばず」は、まさに信長末期の言葉、辞世ともいえる武将の一言です。
(ちなみに、桔梗紋は、この後「裏切り者の家紋」とみなされることもあったとか・・・・)
ともかく、私などが遣っては恐れ多いこと・・・・・?
歴史小説が好きなのでこんな言葉もふいと浮かんできたのでしょうが、
これが効き目がありました。「是非に及ばず」と唱えているうちに愉快になってきて、
上野へ戻った時にはもう何事もなかったようにさっぱりしていました。
スミマセン、馬鹿さ加減丸出しのことをクドクドと・・・・・・失礼いたしました。