「利休にたずねよ」のあとすぐに読み始めた同じ作者の「火天の城」、面白かった!
夏の集中的読書のフィナーレに相応しい読み応えのある作品でした。
信長の安土城築城にまつわる物語です。けれども、主人公は信長ではない。
築城に関わった大工、石工、瓦職人など権力とはおよそ遠い謂わば市井の職人さん達。
自らの仕事に誇りを持ち、命懸けで城造りに取り組む姿が感動的に描かれています。
暑くてどこへも出られないので、午後からの2~3時間は毎日のように読書タイムでした。
それも喫茶店で・・・・・自宅で読めそうなものですが、閉め切った部屋に独りでいると、
これがどうも落ち着きが悪いのですね。集中出来そうで意外に散漫になる。
ともかく「義経」「利休にたずねよ」「火天の城」と大作を集中的に読んで、それが避暑にも
なった夏でした。その夏も終わり、これからはまたカメラをぶらさげての外歩きです。
勿論、日常的にも本は読んでいますが、毎日のように2~3時間も集中して読むことはない。
それを思えば、この夏も私には無意味ではなかったといえるでしょうか。
8月から9月へ・・・・この時期、きまって浮かんでくる歌があります。
夏と秋とゆきかふ空のかよひぢはかたへすずしき風や吹くらむ 凡河内躬恒