明日の夜は 何処の誰か眺むらん 馴れし御城に 残す月影
新島八重の歌です。
会津が戦いに敗れ、降伏の白旗あげたその夜に、お城の白壁に笄(こうがい=髪をかきあげる
細長い櫛状のもの)で刻んだそうです。
やがて、この歌は、本などで紹介され広く知られるようになったそうですが、
「残す月影」と「残る月影」の二通りが伝えられたとか・・・・。
それで、後年、ある人が八重自身に「残す月影」か「残る月影」かを尋ねたという。
その時の八重の返事は「誤って伝えられる向きもあるようですが、『のこる』ではない、
『のこす』です。『のこす』でなくてはだめなのです」
「残す」と「残る」、たった1字違うだけですが、歌の意味は大きく変わってくる?
確かに変わってくると思いつつ、でも、本当のところ何がどう変わるのか?
「のこす」でなければためなのです・・・・・という言葉に奥深いものを感じます。
それにしても、何故、「のこす」でなければだめなのか・・・・・・
皆さんは、どう思われるでしょうか?
落城のこの夜、月は煌々と輝いていたそうです。
歌を刻んだのは夜中の12時頃とか、「荒城の月」を綴ったばかりでしたが、
これこそまさに「荒城の夜半の月」、たまたま本を読みながらしんみりしてしましました。
これは?