少し前に読んだ本です。
地球の直径は1万2756kmだそうですが、その地球を100㎝の球に縮めて、環境問題、オゾン層の破壊、砂漠化の問題、森林破壊などを考えてみる内容になっています。
膨大な地球のスケールを大幅に変えることで単純化して、自分の生活のスケールで本質を実感する・・・・・そういう捉え方になるでしょうか。
適当に抜粋してみると・・・・・
地球には水もあり、空気もあります。地球は、太陽の光を受けて、46億年もの時間をかけて今の形になりました。もし地球が太陽にもっと近いところや、遠いところをまわっていたら、今のような地球にはなれなかったでしょう。ほかの惑星のように生物のすめない天体になってしまったかもしれません。地球は、良い条件が重なって出来上がった天体なのです。
地球には多くの生き物が誕生し、これまで進化してきました。(中略)動物や植物、昆虫、微生物まで含めると知られているだけで144万種の生き物が生きているにぎやかな星です。
人間は、144万種のうちのたったひとつの種類です。144万種のうち、動物は109万種、植物が35万種です。動物のほとんどは昆虫で、全動物の60パーセントという圧倒的多くの種類数を占めています。人間を含めた脊椎動物は全生物の3%にすぎません。そのたった一種類の生き物、人間が地球を変化させ始めました。
もし地球が100㎝の球だったら地球の表面は全部で2畳ほどの広さです。そのうち1畳半弱が海で覆われています。海の平均の深さは0.3mmほどしかありません。海水は全部で660cc、体積にしてビール大ビン1本分ほどです。
でも、海水は飲めません。地球上で飲める淡水は17ccしかないのです。さらにそのほとんどの12ccが氷河などの氷として存在しています。飲み水などに私たちが利用できる水はスプーン1杯にも満たない5ccほどしかないのです。そんなわずかな水ですが、地球上では水不足や水質汚染の問題など水資源の危機がおとずれています。
私がもっとも驚いたのは、水に関してのこの部分・・・・・・
100㎝の地球に例えてみれば、飲める水がスプーン1杯にも満たないということ。
相当な衝撃でした。
絵本のように子どもでも見やすく読みやすい内容になっています。
是非多くの子供たちに手にとってほしい1冊です。
「ごみを出さない、節約する、無駄な電気や水は使わない・・・。そんなごくごく身近な小さなことが未来の人類や地球のために大切なことです」と結ばれていますが、大震災や原発事故といった未曾有の出来事に遭遇した時だけに、ずっしりと胸にこたえる1冊でもあるでしょうか。