龍馬の和歌(うた)

大河ドラマの影響でしょうか、いま何かと坂本龍馬が話題になっています。
とにかく「汲めども尽きないない泉」のように魅力に溢れた人・・・・・
そんな魅力にひとつに和歌(うた)があります。

龍馬は物覚えが悪く、通っていた塾もお払い箱になって、今でいえば小学校も出ていない。
学歴などまったくない人ですが、姉の乙女によって文武両道とも厳しく躾けられたようです。
和歌についても「古今集」や「新葉集」といった古典をみっちり仕込まれたようで、
龍馬の人間形成にこの歌心が大きな影響を与えていると言われています。

世の人はわれをなにともゆはゞいへ わがなすことはわれのみぞしる

龍馬の歌の中でもよく知られているのはこの一首でしょうか。
多分、若い時期の作品で、気負いというか信念みたいなものも感じられて微笑ましいのですが、反面、人にわかってもらえない孤独感も背後に滲んでいるような気がします。

さよふけて月をもめでし賤(しず)の男の 庭の小萩の露を知りけり

土佐にいた頃詠まれた歌だそうです。
差別が厳しい土佐藩にあって、龍馬は身分的には下層に属する人でした。
そんな身分的に卑しいと思われる男でも、萩に結ぶ露を目にとめる・・・・・・
そういう心はあると卑下するでもなく誇張るするでもなく晩秋の気配を受け止めている。
月明かりの夜更けに萩の露をじっと見ている龍馬の姿が浮かんできます。

ゆく春も心安げに見ゆるかな 花なき里の夕暮れの空

もう桜は散ってしまったけれど長閑に過ぎていく春はいいものだな~と
何とも大らかな心の在りようがみてとれます。
一般に武士は桜の散り際を好むものですが、そういう拘りもないところが
龍馬らしいといえるでしょうか。
桂小五郎から揮毫を求められ時に綴った歌だそうですから、
桂小五郎への龍馬の屈託のない心の風景でもあったのでしょう。

心からのどけくもあるか野べハ(は)なを 雪げながらの春風ぞ吹く

龍馬は歌会などにも参加していたようです。
ころは下関に滞在していた頃のもので、当地の歌会で二席に入賞した歌だそうです。
入賞したことはやはり嬉しかったようで、歌会の様子など親友に手紙で書き送っている。
そして、併せてもう一首作っていますが、大変に奥深い意味のある歌になっています。

世とともにうつれバ(ば)曇る春の夜を 朧月とも人ハ(は)言ふなれ

人が風流で愛でる朧月、その朧月に曇りがちな時の移ろいを見ている・・・・・・
一人じ~っと遠くを見つめているような深い眼差しが感じられます。
やはり、これも孤独感の秘められた歌ですね。

龍馬の和歌(うた)は現在21種が自作として確認されのこっているようです。
今日は、そのうちの5首を選んでみました。
恋歌もありますから、また次回にでも・・・・・。
尚、これは私の勝手なお喋りですから、皆さん、どうか適当に読み飛ばしてくださいね。

称名寺界隈で・・・・・

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去年も見せていただきましたが、今年もきれいに咲いていました。
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近所で、残りの花・・・・・・・
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by suirenn2 | 2010-09-29 12:31 | Comments(4)
Commented by dekomama at 2010-09-29 13:33 x
こんにちは~
秋ですね~彼岸花  今年は咲くのが待たされました。
秩父山地の高麗川沿いに咲く100万本の群落は、毎日賑やかになりました。
私達の里も咲き出しましたね~しばらく楽しめそうです。

竜馬さんの和歌 心の静けさが伝わります。
ドラマは愉しく見ていますが、お姉さんの存在がこの人の人格に影響が素晴らしく入っているのですね~
良い和歌を読ませて貰いました。
Commented by suirenn2 at 2010-09-30 09:21
dekomamaさん
おはようございます。
彼岸花、今年は遅かったようですね。
田んぼや畑の畦道に咲いているのを見たいと思うのですが、
近くにはそんなところがありませんし・・・・・・
毎年思いながらも過ぎてしまします。

龍馬の歌、こういう一面もあったのですね。
歌で自分の内面をみつめ、或いは言うに言えない思いを託していたのかもしれませんね、
龍馬の魅力がまうます膨れ上がっていきます。

Commented by koto at 2010-09-30 18:29 x
何時も感心して拝見するのですが、このような、 花は、身近に有るの? 都会って 季節感って無いのですね。
ここでは、今年は、ドングリが少ないとの事、野生の動物たちは、この冬をどう乗り切るのでしょう。
Commented by suirenn2 at 2010-10-01 08:13
kotoさん
おはようございます。
今はお花が少ない時期ですね。
それでもニオイバンマツリなどまだきれいに咲いています。
季節感は確かになくなっているでしょうか。

ドングリ、少ないのですか?
野生の動物には貴重な食べ物なのですね。
近所ではドングリを見ることもなくて・・・・・・。
ハナミズキの赤い実が目につくようになりました。

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