夕食前にいっとき読書でした。
夕刊のほぼ一面を使って「ねずみ女房」の紹介記事が載っていました。
早速本箱から取り出してきて、また読んでみました。
ある家に住んでいる小さな女房ねずみが、やはりその家で飼われている鳥籠の鳩を逃がす・・・・・要約すればそれだけの話なのですが、読み終わった後の気持ちは、とても言葉では表せない・・・・。
何かひたひたと心の底から清冽な水が湧き上がってくるような・・・・
何とも言えない切なさのような、哀しさのような・・・・
或いは、大らかなような、自由なような・・・・。
新聞で紹介していらっしゃる作家の斎藤惇夫さんは「なんだかぎりぎりとしぼられた弓から、ひょうと矢が放たれるあの一瞬の緊張や輝きを、この物語はいつも感じさせてくれるのです」と書いておられます。
素晴らしい作品です。
私が購入したのが1977年の初版で700円、いまはもう絶版かと思っていましたが、ネットでも買えるようです。
石井桃子訳、福音館書店、1300円?位です。
よかったら是非読んでみてください。